更新日:、 作成日:

エクセル TRUNC 関数:数値から整数を取得する

はじめに

エクセルの TRUNC 関数の使い方を紹介します。

TRUNC 関数は少数を含む数値の整数を取得します。

1 に小数があるときは 1 を取得します。

-1 に小数があるときは -1 を取得します。

=数値-TRUNC(数値) のようにして、小数を取得できます。

-1 に小数があるときに -2 になるようにするには「INT 関数」を使用します。
四捨五入や切り捨てする方法は「四捨五入や切り捨て、切り上げする」をご覧ください。

TRUNC 関数の引数

TRUNC(数値)
数値の小数を切り捨てます。

TRUNC(数値, 桁数)
数値を指定した桁数になるように切り捨てます。

引数「数値」数値を指定します。スピル化
引数「桁数」省略できます。省略すると小数を切り捨て整数を取得します。
残す少数の桁数を指定します。負の値にすると整数の桁を指定できます。
スピル化

スピル化:セルの範囲や配列を指定すると結果が「スピル」します。

使い方

TRUNC 関数の使い方を紹介します。

正の値から整数を取得する

0.0 ~ 2.0 までの値から整数を取得します。

=TRUNC(B3)
11

負の値から整数を取得する

-2.0 ~ 0.0 までの値から整数を取得します。

=TRUNC(B3)

単純に切り捨てるため -1.1-1 になります。

12

小数を取得する

値の小数を取得します。

=B3-TRUNC(B3)
13

桁数を指定して整数や小数を切り捨てる

値の整数と小数をセル「C3」の桁数で切り捨てます。

=TRUNC(B3,C3)

引数「桁数」をマイナスにすると整数の桁数を指定できます。

14

解説

引数「数値」の整数や小数を単純に切り捨てます。

引数「数値」が正の値のとき 1 に小数があるときは 1 を返します。

引数「数値」が正の値のとき 1 なら 1 を返します。

引数「数値」が負の値のとき -1 に小数があるときは -1 を返します。

引数「数値」が負の値のとき -1 なら -1 を返します。

引数「数値」が文字列のときはエラー #VALUE! になります。

引数「桁数」が 1 なら、小数の 1 桁目残して残りを切り捨てます。321.123321.1

引数「桁数」が -1 なら、整数の 1 桁目から切り捨てます。321.123320

ROUNDDOWN 関数」でも同じことができます。違いは TRUNC 関数は引数「桁数」を省略できます。

INT 関数との違い

特別な理由がない限り整数を取得するには「INT 関数」を使用します。

INT 関数」を使用しても、整数を取得できます。負の値に小数があるときに違いがあります。

INT 関数

  • -1 に小数があるときは -2 を返します。
  • -1 なら -1 を返します。

TRUNC 関数

  • -1 に小数があるときは -1 を返します。
  • -1 なら -1 を返します。
15

整数の判定

=B3=TRUNC(B3) のように入力して、整数か判定できます。TRUE なら整数のみです。FALSE なら小数ありです。

商と余りを求める

割り算の商を「INT 関数」で、余りを「MOD 関数」を使用して求められます。

MOD(数値, 除数) で求められる余りの式は次のようになっています。

数値 - 除数 * INT(数値 / 除数)

これを TRUNC 関数を使用しても同様にできます。負の値のときに結果が変わります。

数値 - 除数 * TRUNC(数値 / 除数)
16

時刻を切り捨て

日付の実際の値は数値です。整数が日付を表し、小数が時刻を表しています。

整数を取得すると、日付を取得できます。

小数を取得すると、時刻を取得できます。

=TRUNC(B3)
=B3-TRUNC(B3)
17