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エクセル NOT 関数:条件の結果を反転させる

はじめに

エクセルの NOT 関数の使い方を紹介します。

NOT 関数は条件の結果を反転します。論理否定 (以外) を求められます。

=NOT(TRUE) のように、条件を満たすときは FALSE になります。

=NOT(FALSE) のように、条件を満たさないときは TRUE になります。

=NOT(A1=100) のようにして、セルの値が 100 以外か判定できます。

AND 関数」や「OR 関数」を使用して、複数条件の結果を反転できます。

複数の条件をすべて満たしているかは「AND 関数」を使用します。
複数の条件を一つでも満たしているかは「OR 関数」を使用します。
条件の結果が異なるか判定するには「XOR 関数」を使用します。

NOT 関数の引数

NOT(条件)
条件の結果を反転します。TRUE なら FALSE を、FALSE なら TRUE を返します。

引数「条件」条件を比較演算子を使って指定します。スピル化

スピル化:セルの範囲や配列を指定すると結果が「スピル」します。

引数「条件」

使用できる比較演算子には次のものがあります。

演算子 演算名 使用例 結果
=等しい1=2FALSE
<>等しくない1<>2TRUE
>大きい1>2FALSE
<小さい1<2TRUE
>=以上1>=2FALSE
<=以下1<=2TRUE

使い方

NOT 関数の使い方を紹介します。

条件を反転する

条件を反転します。

=NOT(B3)

TRUE が FALSE に、FALSE が TRUE になります。

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値が 100 未満

値が 100 以上の結果を反転して、未満か判定します。

=NOT(B3>=100)
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名前がエクセル以外

名前が エクセル の結果を反転して、以外か判定します。

=NOT(B3="エクセル")
7

名前がエクセル

名前が エクセル 以外の結果を反転して、等しいか判定します。

=NOT(B3<>"エクセル")
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高度な使い方

NOT 関数と他の関数を組み合わせた使い方などを紹介します。

AND 条件を含める

名前が エクセル でバージョンが 365 の結果を反転します。「AND 関数」を使用して「かつ」を判定できます。

=NOT(AND(B3="エクセル",C3=365))
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OR 条件を含める

名前が エクセル またはバージョンが 365 の結果を反転します。「OR 関数」を使用して「または」を判定できます。

=NOT(OR(B3="エクセル",C3=365))
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解説

引数「条件」の結果が TRUE なら、FALSE を返します。

引数「条件」の結果が FALSE なら、TRUE を返します。

AND 関数」や「ISERROR 関数」などの結果を逆 (以外) にできます。

引数「条件」の結果が数値のときは 0 なら FALSE、それ以外なら TRUE として扱います。

引数「条件」の結果が文字列のときはエラー #VALUE! になります。

文字列かどうかや空白など、特定の値を条件にする方法は「COUNTIF 関数」にまとめています。

論理関数の一覧

TRUE や FALSE を論理演算する関数には次のものがあります。

関数名 演算名 使用例 結果
AND論理積AND(TRUE,TRUE)
AND(TRUE,FALSE)
AND(FALSE,FALSE)
TRUE
FALSE
FALSE
OR論理和OR(TRUE,TRUE)
OR(TRUE,FALSE)
OR(FALSE,FALSE)
TRUE
TRUE
FALSE
NOT論理否定NOT(TRUE)
NOT(FALSE)
FALSE
TRUE
XOR排他的論理和XOR(TRUE,TRUE)
XOR(TRUE,FALSE)
XOR(FALSE,FALSE)
FALSE
TRUE
FALSE